午前に蛇口を修理してもらったと思ったら、今度は給湯器が故障。
同じ日の午後に今度は給湯器を修理してもらう、などバタバタだった。
そんなせわしない1日も終わり、妻と私はいつも通り19時ごろに夕食を済ませ、20時ごろ妻がシャワーを終えた。
我が家のバスルームは、ドイツではごくごく普通のユニットバス。
妻がバスルームの洗面台で風呂上がりの顔のお手入れをしている最中、私はその横で服を脱ぎ、浴槽に入ってシャワーを浴び始めた。
20時10分くらいだっただろうか。
すると、さらなる事件が起こった。
【停電】
頭についているシャンプーをお湯ですすいでいる時だった。
妻がいきなり「へっ!?」と声をあげた。
シャンプーまみれの私は目をつぶりながら「どうしたの?」と妻に聞いた。
「停電!?」
またしても大きめの声で、妻はそう言った。
「絶妙なタイミング」とでも言うべきか、私は目をつぶっていて、そもそも目の前が真っ暗だったのだ(笑)
シャンプーが目に入るのを覚悟で薄目を開けてみると、漆黒の光景は変わらない。
予想どおり目にシャンプーが入り、痛かった。
そして妻の言うように、やはり停電しているようだった。
「とりあえずシャンプー流すよ」
妻にそう言って頭をすすいでいると、みるみるうちにシャワーのお湯が真水に変わってきた。
そう。
停電のため、給湯器も動かなくなってしまったのだ。
時期は真冬。
むちゃくちゃ寒い……。
でも頭に泡をつけたまま出るわけにはいかない。
心を空っぽにして、ただただ震えながら頭のシャンプーを流し切った。
【服を着て室内をチェック】
真冬に頭から真水をかぶった私は、バスタオルで体を綺麗に拭きあげても、しばらく震えが止まらなかった。
だが、悠長なことは言ってられない。
妻が気を利かせて、暗闇の中、スマホを取ってきてくれた。
そのライトを照らし、我々は室内を点検し始めた。
この時点で分かっていることは、
・風呂場の照明が消えたこと
・給湯器がつかないこと
この2つ。
バスルームを出て最初に気が付いたのは、廊下に置いてあるWi-Fiモデムが光っていることだった。
「もしかしたら全部が全部、停電してるわけじゃないのかも?」という希望が湧く。
しかし廊下の照明は、スイッチを入れてもつかない。
【まずはキッチンへ】
まず気になったのは、冷蔵庫&冷凍庫。
もし冷蔵庫&冷凍庫が停電に見舞われていたら、中に入れてある食材があらかたダメになってしまう。
最悪、冷蔵のものはベランダに置いておけば大丈夫かもしれない。
ドイツの冬は、冷蔵庫の内部よりも寒いからだ。
だが、冷凍のものは軒並み処分を強いられるだろう。
そんなことを考えながらキッチンに行き、いざ冷蔵庫を開けてみると、中の電気はしっかりとついていた。
ついでにオール電化のコンロのスイッチを入れてみると、こちらも赤く(熱く)なる。
「じゃあ、コンセントは?」と思い、電気ポットのスイッチを入れるとこちらも作動する。
だが、一方でキッチンの照明は反応がない。
この時点で、「照明は軒並みアウトなのかな?」という仮説が出来あがった。
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