10日前と同じように、妻がエコー検査に向かった。
やはり不安は尽きない。
ちゃんとベビちゃんは生きているのだろうか、と。
診察が終わったであろう頃、妻からLINEが入った。
【妻からのLINEは…】
「診察終わった。ピコピコしてて可愛かった」という文言。
まずはホっとした。
ただし、血も4本採られたらしい。
そのうちの1本は、トキソプラズマ症の検査。
これは、トキソプラズマという寄生虫が体内に入ることで感染する病気で、よく加熱していない肉を食べたり、猫の排泄物に触れたりすると、病気にかかるリスクがより高まるらしい。
妊婦さんがこのトキソプラズマ症にかかると、おなかの赤ちゃんが先天性トキソプラズマ症にかかることがあり、先天性トキソプラズマ症にかかった赤ちゃんは、視神経や脳に障害が生じてしまうことがあるようだ。
さらにこれが重症化すると、流産や死産につながることもある。
インターネットで調べると、そもそも母子感染のリスクも、胎児が発症するリスクも、そこまで高くはないみたい。
でも、万が一ということを考えなければならない。
もう前のような思いはしたくない。
保険適用外なので自己負担だったが、妻のその場の判断で検査を受けたとのことだった。
妻が「受けて良かったよね?」と言うから「もちろん」と答えた。
おなかのベビちゃんが無事に生まれてくるなら、お金なんて大した問題じゃない。
そして本日をもって、不妊治療の病院は卒業となる。
これ以降は産婦人科に行かねばならない。
運の良いことに、我々が通っていたこの不妊治療の病院から、独立して開業医になった先生が産婦人科をやっているらしく、そこを紹介された。
これまで通っていた不妊治療の病院よりも家に近くなるし、Googleでの評価も高い。
なにより大事なポイントは、公的保険でもオッケーということ。
妻は公的保険の加入者なので。
前回、第一子が稽留流産だと判明した産婦人科は、この約1年の間に「公的保険もプライベート保険もOK」から「プライベート保険のみOK」になってしまった。
電話をかけてみなければわからないが、「できれば紹介されたとこに行きたいよねぇ。ハズレじゃなさそうだし」と妻と話した。
【不妊治療26カ月と22日:産婦人科へ】
紹介された産婦人科に電話をかけたところ、懸念していた受付の対応は、とても丁寧でフレンドリーだった。
不妊治療の病院を卒業して10日後、予約していたその産婦人科に妻が向かった。
結論から言うと、今回は体が動いてるのがはっきりと確認できた。
足をバタバタさせていたし、体もピクピク動かしていた。
妻が動画を撮影してきてくれたので、仕事から自宅に戻ったあとに、その動画を私も見た。
すると、ベビちゃんの体の横に、何か白くて丸いものが映っている。
「これなに?」と妻に聞くと、「お弁当箱みたいなものらしいよ。そこから栄養を取るんだって」とのこと。
妻に言われたあとネットで調べると、これは「卵黄嚢」というもので、胎盤が完成するまで胎児はこのお弁当箱から栄養をもらって成長するという。
なるほど。人間(哺乳類?)って本当によくできているもんなんだな、と感心した。
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