妻も私も長期休暇を取ることができたし、不妊治療による気疲れがないわけでもなかった。
なにより日本には2年間も帰ってなかったので、この年末年始を利用し、久しぶりに日本へ帰って英気を養うことにした。
妻から私の母親へ
約3週間の滞在中はいろんなところへ足を運んだ。
基本的には私の実家を拠点に活動し、妻の実家にも行ったり。
そして、家族(私、妻、私の母、私の父)で1泊の温泉旅行へ行った時のこと。
幸いにして、妻は私の両親と非常に仲良くやってくれている。
私の母親も常々私に「あんた、○○さん(妻)の言うことをちゃんと聞きなさいよ」と言ってくるくらい、血のつながった私よりも、妻のほうを溺愛している(笑)
温泉でそんな妻と私の母親は、これまでと同じように2人で仲良く女風呂に行った。
あとで妻から聞いたのだが、たまたま運良く女風呂には誰もおらず妻と母親だけだったので、妻はそこで母親に、私と妻が不妊治療を受けていることを打ち明けたらしい。
母親の反応は…
私の実家の近所の人や、その他親戚などは、帰国した私に対して「今の時代こういうことを聞くべきじゃないかもしれないが」という枕詞をつけつつも、「子供はまだかい?」とストレートに聞いてきた。
その一方で私の実の両親は、ありがたいことに子供のことに関しては一切何も言ってこない。
でも、それが逆に辛かったり。
絶対に孫を見たいはずなのに、私と妻に負担をかけまいと、その手の話題をまったく振ってこない。
それが両親なりの気遣いであることは、私も妻も重々承知していた。
そんな中、妻から不妊治療のことを突然打ち明けられた私の母親の反応はというと「○○さん(妻)、そんなに焦らなくていいからね。こっちのことは気にしなくていいし、××(私)との人生なんだから、○○さんと××がやりたいようにやればいいんだから」という模範解答。
私の妻にあれこれ質問をしてくることは皆無だったらしい。
それよりもむしろ母親は、親戚のおばさんが私と妻に対して「子供は?」と聞いてきたことを話に出し、「そんなことわざわざあなたたちに聞かなくてもいいのにね!」と、実は内心憤慨していたようだ。
そんな母親の反応を受け、妻はますます子供が欲しくなったようで、「血がつながっていないのに、らんたろーのお父さんもお母さんも、私にこんなに優しくしてくれる。早く2人に孫の顔を見せてあげたいなぁ…」と私の前でこっそり言っていた。
素敵な両親と、素敵な妻がいてくれることに、改めて感謝した。
そして私も、子供が欲しいという思いがより一層強くなった。
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