衝撃の結果を聞かされた翌日、妻は半休を取って、午前中に産婦人科に行った。
NT検査で発覚した13トリソミーと18トリソミーのリスクが本当に中程度なのか、より正確な情報を得るためにNIPT検査を勧められたからだ。
【検査自体はすぐ終了】
NIPT検査自体は、採血のみなのですぐに終了したようだ。
結果は約1週間後に電話で伝えられるとのこと。
病院では「NT検査の時とは違って、どんなに結果が良好でも、『結果は○○でした』ということで電話をかけるので、ウチからの電話がかかってきたからと言って、電話に出るまでの間に悲観的になったり、驚いたりしないでね」とも言われたようだ。
つまり、結果いかんにかかわらず、連絡が来るということだ。
【不妊治療27カ月と27日:NIPTの結果が出る】
産婦人科で言われていたのは「結果が出るまで約1週間」。
思いがけず6日後のしかも早朝、私と妻が出勤する直前に、産婦人科から妻の携帯に電話がかかってきた。
「産婦人科からだ」と妻が言った瞬間に心臓が「ドキン!」と高鳴った。
もちろん、どちらかといえば悪いほうの高鳴りだ。
染色体に異常があったらどうしよう。
おなかのべビちゃんに何かあったらどうしよう。
私と妻は、子供に恵まれないのだろうか。
そんなことが矢継ぎ早に駆け巡った。
………しかし、それは杞憂に終わった。
電話口の妻がドイツ語で「本当!?本当に!?問題ないのね!?良かった……」と涙ぐんでいる。
この反応で、すべてが飲み込めた。
電話を切った妻は半泣きで「NIPTでは特に悪いところは見当たらなかったって。もちろん100パーじゃないけど、ほぼほぼ大丈夫だろう、って」と言っていた。
数値化されたすべての検査結果は、後日書面で郵送されるとのことだった。
【不妊治療:28カ月と12日:NIPTの結果が書面で到着】
私が帰宅すると、先に帰宅していた妻が手紙を見せてきた。
「なにそれ?」と言う私に妻は、「NIPTの結果!」とニコニコしている。
「なんでそんなニコニコしているの?」と聞くと、「この中には性別も記されているんだよ」と言う。
そうだった。
NIPT検査ではトリソミーの有無だけでなく、性別も分かるんだった。
出産前に子供の性別を知ることについては、賛否両論あるかもしれない。
でも、私と妻は「知ることができるのなら、さっさと知っておきたい」派だった。
もし性別が分からないままだったら、名前を男性用と女性用の両方を考えないといけないし、ベビー服も性別に合ったものをあらかじめ用意しておきたい。(生後1カ月くらいまでなら着せる服なんて正直どっちでもいいだんろうけど笑)
【子供の性別は…】
妻は、結果を開封せずに私の帰宅を待っていたようだ。
そして私が封筒を開け、性別が分かるまでのところを動画に撮りたいと言い出した。
照れから「なんでそんなん撮るの?」と言ったら、妻に「記念に撮りたいの!」と怒られた。
妻の合図で撮影が始まり、私が開封した。
中身はドイツ語。
しかも、検査結果の通知だけあって、今まで見たことのない医療用語がズラリと並んでいる。
ざっと目を通していくと、「性別」と書かれているところを見つけた。
「お!」と思い、「性別」と書かれている横を目で追っていくと………
「männlich(男性)」
の文字を発見!!!!!
撮影されている恥ずかしさから、リアクションは控えめだったと思うが、それでも「お!!男の子じゃん!」と、つい声を張ってしまった。
撮影している妻も、「男の子!!!」とコーフンしている。
妻のおなかにいる子が無事に産まれてきてくれれば、男の子でも女の子でもどっちでもいい。
そう思っていたが、性別が分かったら分かったで、やはりテンションは上がった(笑)
【料金は約4万円なーりー】
振込み用紙も同封されており、料金は269ユーロ(約3万9000円)だった。
NT検査以上に高い。
決して安い金額ではない。
しかし、安心を手に入れた私と妻にとっては、こんなもの些細な出費だ。
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