稽留流産が発覚して以降、ありがたいことに妻の職場も、こちらの気持ちにものすごく寄り添ってくれた。
そのおかげで妻は数週間のお休みをもらうことができた。
そして手術から約2週間後、妻は再び産婦人科へ行くことになった。
【忘れたい場所】
その産婦人科は、私たちの子どもがもう生きていないことを知った、3週間前のあの場所。
時はコロナ真っ盛り。
病院はもちろんスーパーや薬局などいろんなところで入場制限が設けられ、極力少人数で入店することが求められていた。
そんなこともあり、結局術後検診は妻一人で行くことになった。
しかし、今思えば、なんとなくそういう(妻が一人で検診に行くような)流れに持っていったのは、実は私だったのかもしれない。
仕事だって休もうと思えば休めた。
決してその産婦人科に落ち度があるわけではないのだが、でも、そこは、自分の中でもう忘れたい場所になっていた。
そんなこともあり、妻に一人で行かせてしまったのかもしれない。
医者から帰宅した妻に聞くと、術後の経過とHCG値をチェックするだけで、あっさり終わったらしい。
【不妊治療13カ月と20日:産婦人科を替える】
妻は年に1度、乳がんや子宮頸がんの定期検診に行っている。
これまでは先述の産婦人科で検診を行っていたが、妻が稽留流産の術後検診をしてもらった直後から、その医者はプライベート保険の保有者のみを対象に診察することになった。
不妊治療は一時中断となった我々だったが、妻が加入している保険は公的保険。
そんな理由があり、いずれにしても妻は産婦人科を替える必要があった。
そんなことを不妊治療専門病院で何気なく話してみたところ、つい最近までその病院で働いていた先生が別の開業医に移ったということを教えてもらった。
ネットで調べてみると、医者までの距離はこれまでよりもかなり近くなるし、ホームページを見ると設備もかなり綺麗&新しい。
そして最も肝心な「受付の対応」。
個人的な「ドイツの病院&医者あるある」で、医者はむちゃくちゃ丁寧だけど受付は不愛想または横柄な人が多い、というのがある。
そこがネックだったが、結果的にドイツ語の拙い妻が電話をかけても、ものすごく感じが良く親切な電話対応だったようだ。
受付の対応が良いだけでその病院の株って恐ろしく上昇するね、と妻と話した。
【2度目の術後検診で新しい産婦人科へ】
コロナのため基本的には一人で来てほしいというその産婦人科の要望もあり、またしても妻は一人で診察へ。
稽留流産の手術から約5週間が経過していた。
妻によれば受付も先生も非常に親切で、気持ちよく術後の診察を受けることができたという。
術後の経過も良好。
妻はついでに定期検診も済ませてきた。
【今後の治療について】
一時中断している不妊治療の続きも考えなければならない。
専門病院に電話をかけ、今後はどういう流れになるのか聞いてみることにした。
すると、
・まずは生理が戻ってこないことには何も始まらない。
・以前は、流産した場合は、2~3回目の生理が終わった後に治療を再開していたけど、今では1回目の生理が終わったら治療を再開することがほとんど。ただし、もちろん患者の意向が最優先。
ということだった。
この話を聞いた当初、妻とは「1回目は飛ばして、2回目の生理が来た後に再開しようか?」と話していた。
しかし結局生理が来たのは、手術から2カ月半後。
予想よりもだいぶ遅れてしまい、また不妊治療への焦りもあった私たちは、1回目の生理が終わったら治療を再開するという方針に変更し、すぐに不妊治療専門病院に電話を入れた。
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