妻の生理が来たので病院へ電話。
その後、病院に行き、そこで血液と卵子のチェック。
処方箋をもらい、薬局でレトロゾールとオビドレルを受け取り、2~3日おきに病院で血液検査を受け、良き頃合いを見計らう。
いつもと同じで、いつもとなんら変わらない流れだった。
【不妊治療18カ月と4日:6度目は実行不可能に】
何度か血液検査とエコーをくり返し、卵子が育った状態でオタマジャクシを注入するのが人工授精。
しかし6度目の今回は、それが初めてうまくいかなかった。
タイミングを計るため、生理の3日目、5日目、そして7日目に血液検査を行った。
しかし7日目の午後に病院から電話があり、「ホルモンの値を見る限りでは、今回はもう間に合わない」と言われてしまった。
そこの病院では午前中に人工授精が行われるのだが、オビドレルを打たなくとも翌日の午前までには排卵が行われてしまうだろうという見解だった。
【タイミング】
病院の看護師さんからのその電話で「決して稀なことではないし、次があるから落ち込む必要はない」という慰めの言葉があった。
「次があるから落ち込む必要はない」
人工授精が失敗するたびに、私が妻にかけてきた言葉だ。
しかし「タイミングが合わなかった」という事実に直面した私は、これまでとは違う感覚を抱いていた。
「単に1カ月先送りになってしまった」ということ以上の何かが、そこにはあった。
私は変なところでこだわりがあり、この「タイミング」というものを非常に大きなものだと考えている。
恋愛、就職、友人・家族関係、健康、安全など人生で起こりうるありとあらゆるものは、つまるところ、この「タイミング」に左右されるんじゃないか、と。
おおよそ避けられたであろう問題になぜか直面してしまった時など、「ああ、○○のタイミングが悪かったのか」と思えば、そこに論理的な裏付けがなくても、なんとなく納得できてしまうのだ。
【「次のステップに行け」というサイン?】
タイミングを逃した今回を含めて計6回、人工授精のチャンスがあった。
そのうち1度は授精に成功したものの、稽留流産で終わってしまった。
保険会社から言われているのは「8回までIUIの費用を持ちます」ということ。
今回は、実行すらできなかった。
次(7回目)がどうなるかまだ分からないが、もしダメだったら早々に、次のステップへ進むための準備に取り掛かったほうが良いんじゃないか、という思いがモーレツに強くなった。
今行っているIUIも、病院で必要な書類を揃え、それを保険会社に提出し、費用負担の許可が下りるという一連の流れで、だいたい3~4カ月かかった。
次のステップに進むための申請も、それこそなんらかの「タイミング」が悪ければ、5カ月~半年も待たなければならないかもしれない。
【同じことを思っていた妻】
そんなことを考えていた頃、妻からも同じような提案があった。
「そろそろIVF(体外受精)に進む準備を進めたほうがいいのかな?」と。
もちろん「そうだね、そうしよう」と即答した。
まだIUIのチャンスは数回残されている。
しかし、今から準備を進めたとしても、保険会社から費用負担のOKが出るまで、どんなに少なく見積もっても3カ月はかかるはず。
それなら、待つ間にIUIを受けることもできるし、準備を進めつつ残りの人工授精にトライしていこうということで、妻との話はあっさりとまとまった。
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