私(夫)が加入するプライベート保険にM先生の一筆をメールで送った結果、その保険会社から驚くほど早く、郵送で返事が届いた。
到着のタイミング的に、おそらくメールを送った翌日にはこの返事が発送されたのではないかと予想。
そして手紙に書かれていた返事は「これまでのIUIと同じように、IVFでもICSIでも、どちらでも費用は負担しますよ」という内容だった。
私と妻は、ほっと胸をなでおろした。
【不妊治療23カ月と16日:公的保険からもOKが】
その2日後、今度は妻側の公的保険からも手紙が届いた。
こちらも問題なく、「ICSIを実施すれば半額負担します」という回答。
これで私も妻も、金銭的な不安はすべて取り除かれたことになる。
【不妊治療23カ月と29日:M先生との面談へ】
プライベート保険&公的保険の両方から費用負担OKの連絡が来た翌々週、妻が「生理が近づいている気がする」と言い、それをM先生にメールで伝えた。
M先生からは「じゃあこのチャンスを使いましょう。次のステップに向けて面談をしましょうね」と返事がきた。
当日、私は仕事で行けず、妻が一人で病院へ。
念のため持参したものは、プライベート保険&公的保険からの費用負担OKの手紙。
これがあれば、M先生も100%納得して治療を進める方向に舵を切れるだろう、ということで。
【妻、処方箋を受け取る】
拙いドイツ語ながらも妻は頑張ってM先生との面談をしてきたようだ。
既に治療開始から2年、申し込みの時から考えれば、2年半が過ぎた。
M先生も、「別に焦る必要はないけど、悠長に構えすぎる必要もない」という考えの持ち主。
「IVFを行ってからICSIにする」のではなく、「もうIVFとICSIを同時にやってしまいましょう」ということを提案してきたらしい。
保険会社から許されているのは、IVFもICSIも3回まで。
これは厳密に言うと「採卵→授精の試み」の流れが3回まで、ということ。
つまり、卵子単位で数えられている(卵子3つまでという)わけではない。
ただ、M先生いわく、母体への負担を考えると、1度の採卵で10個が限度。
できれば7~8個にとどめておきたいということだった。
そんな説明があらかた終わり、M先生にお礼を言い、妻は受付で処方箋を受け取った。
処方箋は3つ。
まず1つ目は卵を大きくする薬「ゴナールF」(Gonal-F)。→先生に言われた量をメモリで合わせ、腹部に注射する。
2つ目は排卵を止める薬「オルガルトラン」(Orgalutran)。→指定された日から注射する。
3つ目は受精卵を移植したあとにホルモンを補充する薬「クリノーネ」(Crinone)。→移植した翌日から膣に注入する。
なお、それぞれのお値段(※)は、
1が268.66ユーロ(約3万7800円)
2が121.83ユーロ(約1万7200円)
3が45.53ユーロ(約6400円)。
※換算レートは2023年1月1日のもの
これらはすべて妻が使用する薬なので、妻が加入する公的保険が50%負担してくれる。
面談で疲れた妻は帰路につき、自宅近くの薬局で薬を注文した。
上で記したように、トータルでだいたい400ユーロはかかる。
しかし薬局のおじさんいわく、昔はこの薬だけで3000ユーロ以上かかっていたらしい。
不妊治療という面で、日本よりドイツのほうがはるかに進んでいると思っていたけど、ドイツにもそんな時代があったんだな…。
【不妊治療24カ月と10日:麻酔科の説明】
採卵のための手術を受ける妻は、その手術の際に麻酔が必要なため、麻酔に関する説明を医者から受けなければならない。
頑張ってドイツ語での説明を聞いていたが、やはり専門用語がとてつもなく多く、脳みそがだいぶ疲れた様子。
仕事中の私へ、「説明聞いてへとへとになった」と妻からメッセージがきた。
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